血圧の基準値はいくつ?
「血圧がちょっと高めですね。」
健康診断でこんな風に指摘されたことがある方、実はかなり多いのではないでしょうか。とはいえ、むやみに心配しているだけでは改善策は浮かびません。今回は、この血圧の基準値について、少しだけ学んでみましょう。
血圧は、『拡張期血圧が140mmHg未満、収縮期血圧が90mmHg未満』が基準値となります。俗に『上が140、下が90』といわれているものです。
しかし、これはあくまで病院で測定した場合の基準値です。実は、自宅で測定した際の基準値は、『拡張期血圧が135mmHg未満、収縮期血圧が85mmHg未満』と、病院での測定よりもそれぞれ5mmHg低く設定されているのです。
これは、リラックスできる自宅での測定に比べ、白衣の医師などに囲まれて行う病院での血圧測定は、緊張により血圧が通常よりも上がってしまうことがあるからです。これを「白衣高血圧」といいます。
また「白衣高血圧」とは逆に、病院での検査は基準値内でありながら、家庭や職場で測定すると高血圧になる「仮面高血圧」も存在します。
なにはともあれ、血圧測定は定期的に行い、自分の血圧をしっかりと把握しておくことが大切です。
日常生活で気を付けることはありますか?
高血圧を改善するためには、日常生活を整えることが非常に大切です。規則正しい生活、十分な睡眠、そして、早歩きやランニングなどの適度な有酸素運動を1日30分以上、きちんと継続して実行しましょう。
また、過度な飲酒は慎み、喫煙者の方には禁煙を強くおすすめします。タバコは、高血圧はもちろん、心筋梗塞や脳卒中など、様々な病気の危険因子(リスクファクター)です。ほかにも、便秘は高血圧の大敵ですので、食生活を見直し便秘解消に努めることが重要です。
さらに、日々のストレスと上手に付き合うことも、高血圧の方には大切な要素となります。定期的にストレスを発散する術を見つけ、溜め込まないように心掛けましょう。
自分の健康は、自分で守らねばなりません。血圧測定を日常生活の一部として定期的に行い、自分の血圧をしっかりと把握しながら生活を整えることが高血圧改善への近道です。
食生活で気を付けることはありますか?
高血圧の方が、食生活で気をつけなければいけないのは、やはり塩分です。推奨されている1日あたりの塩分摂取量は、たった6g未満です。
まずは薄味の料理に慣れ、味噌汁やラーメン、うどんなどの汁は、飲み干さないよう習慣付けましょう。また、血圧を下げるカリウムを多く含む、ほうれん草やジャガイモ、わかめなどを積極的に摂取し、1日3食、規則正しくゆっくり食べることも大切です。